これから海外へ駐在する人、持ち家の管理をどうしようか迷っている人、
駐在中の持ち家はどうするのがおすすめか知りたい
こういった疑問に答えます。
こんにちは。
アリゾナ駐在員のSaguaroです。
海外駐在となると、持ち家をどうするかは重要な問題です。この記事では、私が賃貸物件とした理由とその収益の内訳を公開しています。悩んでいる人の参考になれば幸いです。
留守宅をどうするか?
基本的には、次の3つの方法があります。①売却する、②空き家にして管理する、③駐在期間中に限定して賃貸契約する。いずれの方法においても、メリット、デメリットがあります。
まずは簡単にそれぞれのメリット・デメリットをまとめてみましたので参考にしてください。
メリット | デメリット | |
売却する | ・売却で多額の収入を得る ・駐在中、自宅を管理する必要がない ・固定資産税の支払いがない ・帰国後に新たな住まいでスタートできる |
・売却に際し時間、労力、手間がかかる ・相場変動による売却損の可能性 ・帰国後の住まい探しの必要性 |
空き家にして管理する | ・一時帰国時、帰国時の住宅が確保できる ・売却、賃貸時に発生するトラブルがない |
・家が傷みやすい(通風、通水、清掃の必要性) ・敷地内へのゴミの放置や空き巣などの犯罪被害 ・庭木の手入れなど |
賃貸契約する | ・家賃収入を得る ・居住者がいるため家が傷みにくい(通風、通水ができる) |
・事前の修繕コストが必要となる ・賃貸期間中のトラブル対応(各種クレーム対応、賃料の遅延など) |
個人で対処するのは手間や時間がかかる上、トラブルも発生しやすいので、専門の仲介業者をたてることをおすすめします。
私が賃貸契約した理由と管理会社とのやり取り
海外手当は十分にありますので、絶対にお金がほしかったわけではありませんでしたが、売却も含め、それなりの収入が得られるならラッキーだな。くらいに考えていました。そこで、管理会社に相談をしましたので、その経緯を紹介します。
まずは、ネットで「自宅 賃貸」と調べ、業者を探すところからはじめました。有名所のセンチュリー21が検索に引っかかりましたので、自宅に来てもらうことに。
海外に駐在するので、自宅を賃貸に出すか、売却を検討してます
戸建ての賃貸はなかなか無いので、借り手が付く可能性が高いですが、私は売却をすすめますね
どうしてですか?
今なら売却価格はローンの残り金額と同等となり、借金も残りません。それに帰任時に、住宅事情がどうなっているか分からないですからね。きれいサッパリしてから、海外に行くことをおすすめします
と言う会話がありました。
この意見が、私のことを考えて出たのか、管理会社の利益から出た言葉かはわかりません。とりあえず、管理会社の言っていることも意見の1つ考え、家族会議を開催しました。
結論としては、賃貸に出すことにしたのですが、売却の選択肢はありませんでした。
理由は、
売却の手続きは手間なので、駐在前に早急に売却する必要がある
ローンはなくなっても、帰任後には新居を建てるなら、再度ローンを組む必要がある
帰任後に、家を建てても、子供が家に住む期間は10年程度で出ていく可能性が高い
売却したとしても、帰任後には戸建てに住みたい私は、新しく家を建てるか購入することを考えなければいけませんでした。ただ、とても新しくローンを組む気力は湧きませんでした。
また帰任する頃には子供も大きくなっており、新しく家を建てたとしても、子供がいる期間は少しです。なんだかもったいない気がします。
なら、空き家として管理する選択肢もあったのですが、下記理由により除外されました。
空き家の管理する契約として月5000円程度が必要
そこまで選択肢として外す理由はなかったのですが、賃貸にする方がメリットが大きかったので、賃貸として管理することにしました。
賃貸として決めた理由は、
管理会社が全てやってくれる
帰任後も元の場所で勤務する可能性が高く、自宅があると、新生活を始めやすい
以上の理由で賃貸物件とすることを来ました。
ただ、問題点は、
早期に退去してほしい場合は、引っ越し代など費用を出さないといけない可能性がある
一時帰国のときに滞在場所は、実家となり、子供は日本の学校に通うことができない
家の荷物を全部出して倉庫に預けないといけず、引っ越しが大変
この中の、一番の問題点は、タイミングよく帰任できなければ、元の家に住めないことです。
私の会社の場合、海外駐在の期間が決まっておらず、一般的に3~5年と言われていますが、実際のところ分かりません。1年半で帰る人もいれば、7年と長い人もいます。
こればっかりは運に任せるしかありませんでしたね。もし帰任したときに絶対に元の家に住みたい人は、賃貸契約の期間を自由に決められる方法をおすすめします。賃貸会社によっては実施していないこともありますので、根気強く探してください。
結果的に賃貸物件にしてよかった
幸い実家との関係は良好だったため、夏休み中に、2週間の一時帰国を毎年することで、双方の実家に1週間ずつ行くことで子供の顔を見せることができ、親も満足してくれ良かったです。また残りの夏休み期間は、アメリカで旅行に行ったりと、海外での思い出つくりをしています。
ただ、他の海外駐在員の人は、夏休みに2ヶ月ほど日本へ帰り、子供を日本の学校へ通わせ、帰任したときに友達とすぐに馴染めるようにしたり、日本の学校の勉強方法や文化を理解させる取り組みを行っています。
これは、それぞれの家庭方針になるため、どちらがいいか、なかなか判断が難しいところです。
また、賃貸契約の2年間の縛りは、とりあえず2年間貸したあと、更新はしないことにしました。まだ駐在期間は残っているものの、やはり帰任時に家がないことは新生活を始める上で、精神的によくありませんからね。引っ越しも2回しないといけないとなると、手間が多すぎます。
私の賃貸契約の内容と借り手が付くまで
当初、賃貸に出したときには、家賃を9万5000円としていました。私の地域の一般的な家賃です。また、契約更新は2年毎となっており、3ヶ月前に更新の有無をしないといけない内容でした。契約成立後には、1ヶ月の家賃分を管理会社に支払う必要があり、毎月の管理費して約5000円かかります。
ところが、1年たったあとでも借り手がつかなかったので、結局家賃を8万8000円としたところで、1年後に無事に契約となりました。ただ、家賃を下げたから契約になったというよりは、タイミングだけだったような気もしています。
また、この契約が決まるまでの1年間は、管理会社がタダで庭の雑草取りや家の換気や防犯チェックなどをしてくれたので、このまま契約が決まらなくてもいいんじゃないか?とさえ思っていました。
もし、賃貸契約をしたくない人は家賃を相場より高くし、管理会社に無料で管理してもらうのも裏技かもしれません。契約が決まるまでは手数料は一切必要ありませんでしたので。
普通に空き家の管理依頼をすれば、1ヶ月に5000円ほどかかります。12ヶ月×5000円=6万円を感覚て儲けた感じです。
2年間の収支報告
我が家の収支内訳です。
1ヶ月 | 2年間合計 | 備考 | |
家賃収入 | + 88,000円 | + 2,112,000円 | |
管理費 | – 4,752円 | – 114,048円 | |
経費 | – 402,010円 | 契約手数料: 88,000円 給湯器の交換: 210,060円 ルームクリーニング: 67,500円 畳の張替え: 36,450円 |
|
合計 | + 83,250円 | + 1,709,990円 |
あと2年契約すれば変わってきたと思いますが、給湯器の交換や畳の張替えなど、経費もかかっていますので、約180万円の利益です。給湯器は私が使っていたとしても壊れるものなので、仕方がないと思っています。むしろ、家賃収入で新しく購入できたので良かったです。
残念なのは、一時帰国したときに、自宅をこっそり見に行ったのですが、家の芝生は荒れていましたね。よっぽど芝生が好きじゃないと管理は出来ないと思いますので、これは諦めています。帰任したときにキレイにする楽しみとして取っておきます。
また、実際、家の中はどうなっているか分かりません。フローリングに傷が付いていたり、壁紙が剥がれていたりするかもしれません。これらの修理費が最後の経費にかかってくるかもしれません。
ちなみに、賃貸収入をローン返済に当てればベストですが、我が家では、アメリカでの旅行費用に当てたり、一時帰国のときに両親と旅行に行ったりと、海外駐在のストレスの緩和、親孝行の費用として使っています。
最後に
賃貸物件にする場合、帰任後の生活と子供の教育のことを最優先で考えることをおすすめします。また、それなりに経費もかかりますので、利益は家の修繕具合にもよります。私はまだ帰任していませんので、家の状態が分かりません。帰任後には、ある程度の出費は覚悟しています。
駐在員の中には、帰任したが、自宅がなく、1年間は自宅近くのマンションで賃貸暮らしをしていた人もいます。契約内容を確認し、決めることをおすすめします。
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