こんにちは。
アリゾナ駐在員のSaguaroです。
これからアリゾナで子供がESLクラスに通う人、英語の試験を知りたい人
アリゾナのESLクラスの卒業試験ってどんな問題があるの？
こういった疑問に答えます。
AZELLAテストテストってなに？
AZELLA (The Arizona English Language Learner Assessment)テストとは、学生の英語能力を測定する州および連邦の要件を満たす標準ベースの評価試験のことで、ESLクラスの生徒全員が、受けることになります。
この試験に合格すると、無事ESLクラス卒業となります。
AZELLAテストテストってどんな試験なの？
Listening、Reading、Writing、Speakingと４つのセクションに分かれており、各セクション毎に合格/不合格を決めます。
StageⅠ～Ⅳまで学年毎に分かれており、このStage毎に試験問題は異なります。それぞれの学年のレベル（英語のレベルではない）に応じた試験内容となっています。
Stage Ⅰ: Kindergarden
Stage Ⅱ: 1st, 2nd
Stage Ⅲ: 3rd, 4th, 5th
Stage Ⅳ: 6th, 7th, 8th
Stage Ⅴ：9th, 10th, 11th, 12th
普段のESLクラスの先生ではなく、外部から先生が派遣され試験を行う、厳格なものとなっています。WEBサイトで参考問題例が公開されており、それに基づいて、先生は、何の問題が出るか、何を答えれば良いか、問題の意味を試験の数ヶ月前から生徒に教えます。
実際の試験問題を日本語で簡単に説明します。
AZELLAの試験問題
StageⅡ（小学１年生～２年生用）の試験問題を紹介します。日本語で訳しているので、原文はWEBサイトをご確認ください。
Assessment – Arizona Department of Education
Listening
物語を聞いて、当てはまる答えにチェックしましょう。
物語 「ジョシュは先生のために絵を描きます。 最初に、彼は畑に家を描きます。 次に、木と花を追加します。 最後に、彼は写真に太陽を追加します。」
質問 「ジョシュが最初に描いたものはどれですか」
実際に、話した内容を理解していないと分からない回答だと思います。
TOEICを受けた方は分かるかもしれませんが、同じような問題があります。
Reading
物語、質問を読んで、正しい答えにチェックしましょう。
物語 「今日はTimの新しい学校の初日です。彼はクラスでSallyの隣に座っています。
彼は新しい友達のジョンとバスケットボールをしています。夕食時に、彼は彼の新しい学校での彼の最初の日について彼の母と父に話します。」
質問 「ティムがお母さんとお父さんに新しい学校での初日を話しているのはどの写真ですか？」
難しい単語は無いにしても、文章を読むことができ、文法も理解していないと回答出来ません。
Writing
下記、絵についての物語を書いて下さい。必ず、人物、状況、起承転結を入れて下さい。
結構、難しい問題ですよね。日本人が苦手とする問題です。
こちらは、実際の子供の回答です。
この回答に対する採点は、２点（３点中）です。
採点のポイントは、
- 主なアイデア、キャラクター、および詳細を含んでいること
- 説明的な言葉を使用すること
- 開始、中間、終了を含めること
- 完全な文章を使用すること
- 正しい大文字と句読点を使用すること
この子供は、大文字と句読点は正しいですが、一貫性の無い主語/動詞があり、スペル間違いもあるため、２点となっています。
なかなか大人でも絵を見て文章を書くことは難しいと思います。このレベルのことを小学1, 2年生がするのですから、素晴らしいですね。
Speaking
先生が、電話越しに生徒へ質問し、その回答で点数が決まります。
先生 「地図を見て、2つ以上の完全な文で答えてください。地図上にマークされた道に沿って、学校から公園への行き方を教えて下さい」
採点のポイントは、
- 生徒は完全な宣言文または疑問文で回答しなければいけません。
- 文法（構文を含む）エラーは明白であり、コミュニケーションを妨げてはいけません。
- 生徒は明確で正しい発音で回答しなければいけません。
- 生徒は正しい構文を使用して回答しなければいけません。
これを聞き取りにくい、電話越しでするのですがから、大したものです。
小学２年生で、このレベルをクリアしようとすると、相当な英語力が無いと回答できません。
今回、StageⅡ（1st,2nd用）を取り上げましたが、各学年に応じて、問題は異なります。英語の難易度は同じですが、それぞれの学年のレベルにあった問題が出題されます。
お子様がどのような試験を受けるのか、一度、親自身で見てみることをおすすめします。
これら、一概に、アリゾナ全ての地区に当てはまる内容では無いかもしれませんが、私の子供が通っているESLクラスの先生に聞いた話ですので、少しは参考になると思います。
【参考】Gifted Classについて
アリゾナ州には、学区によって、Gifted Classと呼ばれる、優秀な生徒を集めたクラスがあります。
2ndもしくは、3rdの時に、Gifted Class専用のテストを受け、90%以上の合格率を出した生徒が入ることになります。
ただし、入学の意志は、保護者で決めることができます。このクラスに入った場合、勉強に専念するため、他の子と遊ぶ時間が比較的少なくなります。
もちろん、ESLクラスの生徒も同様にテストを受けますが、算数が得意な子でも、英語の問題文を読んだり、理解するスピードが他の子と比べ、遅くなるため、最後まで問題を解くことが出来ないことが多いようです。総じて、他の子と比べ、点数が悪く、入学するのは困難なようです。
一応、ESLクラス用の点数補正があり、「この子はESLクラスのため、点数を２５％UPにします」といった配慮がなされることもあります。
しかしながら、ESLの先生に聞いたところ、英語を学んでいる途中のこどもにとっては、遊ぶ中で英語を学ぶ方が良いと考える先生もおり、Gifted Classに無理して入らなくて良いと言っていましたが、一長一短、親の教育方針次第ですね。
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